機械回路

Modeling Complete Drive Systems

PLECSには、並進運動および回転運動をモデリングする機械ドメインブロックが実装されています。 機械ブロックライブラリには、クラッチ、バックラッシュ、強制停止、滑り摩擦等の非線形動作をモデリングするブロックも実装されています。 電気/機械/制御ドメインを組み合わせることによって、 サーボ機構、車両用電動パワートレインといった、 駆動システムのモデリングとシミュレーションが実行可能です。

下図は、電気自動車に採用された低速駆動装置の振動を検証するために開発された適用事例です。

理想クラッチと非弾性衝突

機械ドメインの理想クラッチは、電気ドメインの理想スイッチに類似しており、 瞬間的な結合および遮断条件をモデリングします。 結合時には、フランジ間での理想的なリジット接続となり、遮断時には、外力またはトルクを伝達しません

PLECSは、二つの剛体間を理想クラッチとして接続し、 それらが、互いに異なる速度で動作している場合でも、結合および遮断が可能です。 PLECSではこのような状況を、完全な非弾性衝突としてモデリングし、角運動量の保存則に基づいて、衝突後の速度を算出します。

この手法は、クラッチのモデリングのみではなく、一般的に、ギアトレインと連結要素で構成されるバックラッシュのモデリングにも適用されます。