The Simulation Platform for Power Electronic Systems
PLECS® はパワーエレクトロニクスの様々な分野に適用可能なシミュレーションツールです。トップダウン設計への対応に特化しており、 電源・変換器・負荷等を含む「システム全体」を、効率的にモデリング・シミュレーションします。
PLECS (製品名:プレックス)は、次の各ドメインに分割された、コンポーネントライブラリが実装されています。 電気、 磁気、 熱(損失)、 機械および、各ドメインで動作するブロックを制御する、 制御のドメインです。 パワーエレクトロニクス回路は、回路図エディタを用いて、直感的に作図可能です。 半導体素子、インダクタ、キャパシタといった典型的なパワーエレクトロニクス用素子を回路図に配置し、単純な結線操作で接続します。
システムツール
モデリング用インタフェイスおよびコンポーネントライブラリに加え、 PLECS には、パワーエレクトロニクスシステムの設計や解析を支援するためのツールが用意されています。
- シミュレーション中、または終了後に PLECS スコープで出力結果を可視化します。 実際の計測データと関連した、任意の波形部位を抽出したポストプロセッシングが可能です。
- 実装されている解析ツールを用いて、 システムの定常動作点、または開/閉ループの伝達関数が算出します。 さらに、システムの状態空間マトリクスを抽出することが可能です。
- スクリプトを使用し、パラメトリックシミュレーションや出力結果のポストプロセッシングを実行します。
- 別売の PLECS Coder を併用して、 作成した回路のCコードを自動生成します。
電気、磁気、熱ドメインを適用した回路
上図の PLECS 回路モデルは、2次側に、2相の出力があるフライバックコンバータです。 1次側のメインスイッチと変圧器の損失が仮想ヒートシンクにより算出され、温度予測のため、熱ドメインに取り込まれます。 変圧器は、B-H曲線によってモデリングされる磁性コア材を適用した磁気等価回路を使用しています。