動作原理
上図回路モデルは計装アンプをモデリングしており、下記式に示すように、モデルに配置された1つの抵抗値 Rgain を変更することによって、残りの抵抗値が全て(R)となり、効率的にゲインを変更可能になります:
式の導出
回路に配置された理想的なオペアンプは2つの入力端子の電圧を同一に維持するため、2つのオペアンプの負端子を抵抗: Rgain に接続すると、Vin1とVin2の電圧差に等しい電圧降下が Rgain に発生します。この電圧降下により電流が発生し、抵抗に流れます(2つのオペアンプのフィードバックループには電流が流れません)。これにより、ポイントV3とV4で次式で定義される電圧降下が発生します:
ここで、 Rgain 以外のすべての抵抗値が等しいと仮定した場合、この電圧降下は3番目のアンプによってゲイン=1で増幅され、上記式が得られます。
この設定では、1つの抵抗値を変更することで計装アンプのゲインを変更でき、2つのアンプの正極端子接続対象として高いインピーダンス値を接続可能になります。
実験課題
- Rgain 値を変更してゲインを変更して下さい。
- Rgain 値を 10,000 Ωまで段階的に増加した場合、無限抵抗がシミュレートされますが、その場合出力電圧がどのように変化するかを確認して下さい。